7月は食中毒がもっとも増える時期
梅雨明けが近づき、気温と湿度がぐっと上がるこの時期は、細菌性の食中毒が1年でもっとも多く発生する季節とされています。カンピロバクター、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、そして近年は黄色ブドウ球菌による食中毒も注意が必要です。
「うちは大丈夫」と思いがちですが、常温での放置時間がわずかに長くなっただけでも菌は増えてしまいます。家庭での小さな心がけが、食中毒予防の第一歩です。
家庭でできる予防の基本「つけない・増やさない・やっつける」
食中毒予防の基本は、この3つの原則に集約されるとされています。
① つけない(清潔)
- 調理前・食事前は石けんでしっかり手洗い
- 肉・魚を切ったまな板や包丁は、そのまま野菜に使わない
- ふきんは清潔なものに交換し、こまめに消毒・乾燥を
② 増やさない(低温保存)
- 買い物から帰ったら、生鮮食品はすぐに冷蔵・冷凍庫へ
- 冷蔵庫は詰めすぎず、7割程度を目安に
- 作り置きのおかずは粗熱を取ってから早めに冷蔵し、室温に長時間置かない
③ やっつける(加熱)
- 肉・魚は中心部までしっかり加熱(目安は中心温度75℃で1分以上)
- お弁当のおかずも、できるだけ加熱したものを詰める
- 電子レンジで温め直す際は、均一に熱が通るよう時々かき混ぜる
お弁当・作り置きで気をつけたいポイント
夏場のお弁当は特に注意が必要です。
- ご飯やおかずは完全に冷ましてからフタを閉める(湯気がこもると菌が増えやすくなります)
- 汁気の多いおかずは避け、しっかり水分を切る
- 保冷剤や保冷バッグを活用し、直射日光の当たる場所に長時間放置しない
- 梅干しや酢を使った抗菌効果のある食材を取り入れるのもひとつの方法です
もし下痢・嘔吐になったら:市販薬の使い方
食中毒が疑われる下痢・嘔吐が起きたとき、まず大切なのは脱水を防ぐことです。
経口補水液を活用
下痢や嘔吐が続くと、水分だけでなく塩分やミネラルも失われます。水よりも経口補水液の方が吸収がよく、少量ずつこまめに摂るのがポイントです。
下痢止めは自己判断で使わないほうがよいことも
市販の下痢止めは、細菌性の食中毒が疑われる場合、かえって症状を長引かせることがあるとされています。体は下痢によって原因菌や毒素を排出しようとしているため、無理に止めるのは避けたほうがよい場合もあります。整腸剤で腸内環境を整えるほうが適していることも多いので、迷ったときは薬局にご相談ください。
吐き気止めについて
嘔吐がひどく水分も取れない場合は、市販薬に頼るより早めに医療機関を受診することをおすすめします。
こんな症状は早めに受診を
- 血便がある
- 高熱(38℃以上)が続く
- 水分がまったく摂れない、ぐったりしている
- 症状が2〜3日経っても改善しない
- 乳幼児・高齢者・基礎疾患のある方の発症
特に乳幼児や高齢者は脱水が急速に進みやすいため、様子見せず早めの受診が安心です。
あしだ薬局からひとこと
「これって食あたり?」「経口補水液はどれを選べばいい?」など、夏場の体調に関するご相談はお気軽にどうぞ。ご家族の健康を守るお手伝いをさせていただきます。