お盆を過ぎても続く「足のかゆみ」にご注意
お盆が明け、夏本番の暑さが続いています。この時期、薬局の店頭で増えるご相談のひとつが「足のかゆみ」「指の間がジュクジュクする」といった足のトラブルです。
汗をかきやすく、靴や靴下で蒸れやすい夏は、皮膚のバリア機能が低下しやすく、水虫(足白癬)をはじめとした足のトラブルが起こりやすい季節です。「毎年この時期になると足がかゆくなる」という方も少なくありません。
今回は、夏に増える足のトラブルの見分け方と、市販薬を使ったセルフケアのポイントをまとめました。
「水虫」ってどんな病気?
水虫は、白癬菌というカビ(真菌)の一種が皮膚に感染することで起こります。高温多湿の環境を好むため、汗や湿気がこもりやすい夏の足は、白癬菌にとって増殖しやすい条件がそろっています。
よくあるタイプ
- 趾間型(しかんがた): 指と指の間の皮がふやけて白くなる、皮がむける、強いかゆみを伴うことが多いタイプ
- 小水疱型(しょうすいほうがた): 足の裏や側面に小さな水ぶくれができ、かゆみを伴うタイプ
- 角質増殖型: かかとなどの角質が厚く硬くなるタイプで、かゆみが少なく気づきにくいことも
いずれのタイプも、自己判断だけでは「ただの汗疹(あせも)」や「乾燥」と見分けがつきにくいことがあります。
水虫か、それとも別の皮膚トラブルか
足のかゆみ・皮むけがあっても、原因が水虫とは限りません。
- 汗疹(あせも): 汗腺が詰まることで起こる、赤い小さなブツブツ。指の間より、足の甲やくるぶし周りにできやすい
- 接触皮膚炎: 靴の素材や靴下、洗剤などの刺激によるかぶれ。左右非対称に出ることも多い
- 乾燥による皮むけ: 冷房や汗による乾燥で皮がめくれることがあり、水虫と間違われやすい
これらは市販の水虫薬(抗真菌薬)を使っても改善しないばかりか、かえって刺激になることがあります。見た目だけで判断が難しい場合は、市販薬を試す前に皮膚科や薬局にご相談いただくのがおすすめです。
市販薬でセルフケアする際のポイント
水虫と判断できる場合、市販の抗真菌薬でのセルフケアも選択肢のひとつです。
- 剤形を症状に合わせて選ぶ: ジュクジュクした患部にはクリームより刺激の少ない液体タイプ、乾燥した患部にはクリームタイプが使いやすいとされています
- 患部だけでなく周辺にも塗る: 白癬菌は目に見える範囲より広がっていることが多いため、指の間だけでなく足の裏・側面まで広めに塗るのがポイントです
- 症状が消えても最低1か月は継続を: かゆみがおさまっても菌が完全にいなくなったとは限りません。自己判断でやめると再発しやすいため、パッケージの目安期間まで根気よく続けることが大切です
- 爪に症状がある場合は市販薬の対象外: 爪が白く濁る・厚くなるなどの「爪水虫」は市販の外用薬が届きにくく、飲み薬による治療が必要になることが多いため、皮膚科の受診をおすすめします
日常生活でできる予防のポイント
- 帰宅後はできるだけ早く靴下を脱ぎ、足を洗って清潔・乾燥した状態を保つ
- 足を洗うときは指の間まで丁寧に、タオルでしっかり水分を拭き取る
- 同じ靴を毎日履き続けず、2〜3足をローテーションして乾かす時間をつくる
- 5本指ソックスや通気性の良い素材の靴下を活用する
- 家族に水虫の方がいる場合は、バスマットやスリッパの共用を避ける
こんなときは受診を
- 市販の抗真菌薬を2週間ほど使っても症状が改善しない、または悪化する
- 水ぶくれが大きく破れて痛みが強い
- 爪の色や厚みに変化がある
- 糖尿病などで足の傷が治りにくい持病がある方
特に糖尿病をお持ちの方は、足の小さな傷や感染が重症化しやすいため、自己判断でのケアを長引かせず早めの受診を心がけてください。
あしだ薬局からひとこと
「これって水虫?」「どの薬を選べばいいかわからない」というご相談は、夏場に特に多くいただきます。症状を見せていただければ、市販薬でのセルフケアが向いているか、受診をおすすめすべきかを一緒に考えさせていただきます。
残暑はまだまだ続きます。足元のちょっとした違和感も、我慢せずお気軽にご相談ください。